いつもLGBTばんブログを見てくださる皆様、本当にありがとうございます。
今回の記事は、最近僕が感じた小さな幸せについてシェアします。20歳の頃の血迷った生活をしていた僕に向けた記事です。
20歳の頃の僕は、色々な人とリアルしては心を傷つけ、「パートナーなんて一生出来ない」「生きていても希望なんて何もない」と全力ネガティブ野郎でした。
そんな昔の僕に、未来の僕が教えてあげたい小さな幸せをシェアさせてください。
生きていれば
良いことはたくさんあるよ!
とある週末、僕は彼(たけたん)の実家にいた。
2020年11月のとある週末、僕は彼の実家に遊びに行きました。
僕のパートナー「たけたん」はシフト制のため休日がバラバラ。僕はたまたま週末2連休だったので、たけたんの実家に泊まりがけで遊びにいくことになりました。
たけたんの実家は2世帯住宅で、たけたん両親とたけたん妹家族が住んでいます。
この日、僕は朝からたけたんママの掃除の手伝いをするので、実家で2人きりに。夜ご飯は皆で食べる予定になっていました。
岡山県に移住してきて約1年、たけたんの家族がとても仲良くしてくれるので全然寂しくありません。本当にありがたい限りです。
甥っ子の迎えに保育園へ行ってる間、僕は1人でお留守番
夕方、たけたんママがたけたん甥の保育園の迎えに行っている間、僕はたけたんの実家で1人でお留守番をすることになりました。
自分で言うのも恥ずかしいんですが、甥っ子は僕のことが大好きすぎて、保育園まで迎えに行くと園庭で小躍りするんです(笑)めちゃくちゃ可愛いんですが、そのテンションのまま駐車場に行って危なかったことがあり、僕はお迎え禁止令が出てしまいました(笑)
そういう背景があって、僕は1人で実家にお留守番。夜ご飯はみんなで餃子を食べることになっていたので、皆が帰ってくるまでに餃子を作りながら留守番することにしました。
50個つくるぞー!
僕、餃子を作りながら、泣く。
昔から料理するのが嫌いではないので、特に何も考えずに餃子を作り始めた僕。
急ぐ用事もないし、誰かが待ってるわけでもないので、本当にゆっくり作りました。多分1時間くらいかかったと思います。餃子の皮に肉を詰める時は単純作業になるので、色々考え事をしていました。
2人暮らしだったら50個の餃子をつくることなんて、なかなかないよな〜。だってこれからも子どもができるわけじゃないから家族も増えないしな〜。
大人数のご飯を毎日作るって大変だな〜。好き嫌いと栄養バランスと食費を考えて、皆が食べれるご飯を作るって本当にすごい。たけたんの家族、皆よく食べるしな〜。笑
そういえば、僕はパートナーの実家で、パートナーの家族のためにご飯を作ってるんだ???
ようやく気づきました。僕、たけたんの実家で、たけたんの家族にご飯を作ってたんだってことを。そう気づいたら、自然と涙が溢れてきてしまいました。
同性カップルには、実家に行く前に試練がある
男女カップルで、結婚を視野に入れていたり、既婚の夫婦だったら、ごく当たり前のことかもしれません。当たり前すぎてその行為が「めんどくさい」と思う人も、中にはいるでしょう。
でもそれが、同性カップルからしたら当たり前のことではありません。同性カップルのうち「パートナーの実家に行ったことがある」というのは、かなり少数なのではないでしょうか。
なぜなら「家族にカミングアウトする」という試練があります。仲の良い友達にカミングアウトできても、両親や兄弟にはカミングアウトできないという人は本当に多いです。それくらい家族へのカミングアウトは難しいです。
多くのLGBTQ当事者が家族へカミングアウトするとき、家族を捨てる覚悟でカミングアウトしています。縁を切られる可能性があるからです。
僕たちはお互いに(一部の)家族へのカミングアウトを済ませ、今ではこうやってたけたんの実家に何も考えずに遊びにくることができます。
たけたんは家族全員にしている
わけではないようです。
その点は家族の問題なので
僕は触れないようにしています。
そしてたけたんの家族は、どんな時でも暖かく僕たちを迎えてくれます。それはきっと、「男女カップル」や「ゲイカップル」という見方ではなく、「大切な家族の一員」として見てくれているように感じます。
泣いてた理由は、たけたん家の一員になれた実感を味わったから
「きのう何食べた?」というマンガがドラマ化された時に、最終話として放送された回で、実家に遊びに行った帰りに「彼の実家に行ってご飯を食べるなんて、夢みたい。」と泣きながら話すシーンがあります。
20歳の頃の僕も、パートナーの実家に遊びに行く自分の未来を想像できませんでした。パートナーができたとしても、家族とは距離を取って生活すると思っていたからです。
そんな僕が、今では何も考えずにたけたんの実家に上がりこんで、その上で家族全員分の夜ご飯をつくるなんて。
そして特に気を使わずに居られる空間で皆で一緒にご飯を食べて、お酒を飲んで笑いあって、甥っ子の将来について語り合ったりしちゃって。
僕が生活している環境がいかに幸せかに気づき、一人で感極まってしまい、泣いていました。
帰る日の朝、持って帰るものをたくさん用意してくれていた
たけたんの実家に泊まって、帰る日の朝。
その日の夜ご飯は何も作らなくても食べられるように、たけたんパパがハンバーグのタネを作っておいてくれました。帰って焼くだけの状態で。
そして帰り道や帰ったあとにスーパーに行かなくて住むように、たけたんママがハンバーグの付け合せを用意してくれました。
文字通り、至れり尽くせり。たけたん両親には頭があがりません。
皆さんの日頃の幸せは、なんですか?
いつでも僕たちを暖かく歓迎してくれるたけたん家族を、本当に尊敬していますし、感謝の気持ちでいっぱいです。今ではもう大好きな家族です。
時が経てば、この日のようなことは頻繁にあるのかもしれません。「当たり前」と感じてしまって、あまり幸せを感じられなくなるかもしれません。
それでもこうやって幸せに感じたことをしっかりと残しておきたいと思いました。そしてパートナーがいない頃の自分に、未来はこんなに明るくて幸せなことを伝えたいんです。
今、パートナーがいなくて、何度も何度もリアルしても良い人に巡り会えないと感じ、未来に希望を持てない人も、明るい気持ちで生きてほしいです。
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