はじめに

ご覧いただきありがとうございます!

初めてご覧になる方は
まずこちらからご覧ください!

プロフィールを見る
PR

Go my “own” way ~等身大の自分のままで~【前編】

ゲイ
記事内に広告が含まれています。

あなたは、今のあなたの生き方について自信を持って幸せと言えますか?

心の底から『Yes!』と言える人は本当に少ないのではないでしょうか?特にセクシャルマイノリティの方々は尚更でしょう。

LGBTに対する社会的理解が進んできたとは言え、自分のセクシャリティに自信を持って公言するのが難しかったり、周囲の人からの理解を得られずに苦しんでいる人も多いはずです。

今回、Twitterを通じて知り合ったとある読者の「こばとさん」が、自身の人生観について記事を書いてくださることとなりました。こばとさん自身も『生き方』や『幸せの価値観』について悩んでいることを教えて下さいました。

【前編】と【後編】の2記事があり、今回はこばとさんの幼少期から大学卒業までの人生について書いてくださいました!!

僕

こばとさん!
2回にわたって
よろしくお願いします!

こばとさん
こばとさん

こちらこそお願いします!

スポンサーリンク

はじめに

この文章を読んでくださっている皆様、はじめまして。こばと、と申します。

昨今「同性婚」に関する話題が挙がっている中、多くのセクシャルマイノリティの方が自身の生き方について迷われているのではないかと思います。僕もその一人です。

今回は、ばんさんに背中を押してもらい、自分のこれからの恋愛、生き方についてどう考えているかを書かせてもらえる機会をいただいたので、寄稿することにしました。

今回のタイトルにある、「等身大の自分」という言葉について。

等身大の自分でいること=自分のありのままを認めること

と同義で使用しています。

ありのままの自分を認めながら、自分自身の道を生きる。今、自分が少しずつ実行に移していることをタイトルにしました。

セクシャルマイノリティである自分の「これから」について迷われている方々に、少しでも参考になるようなお話になれば嬉しいです。

こばとさんのプロフィール

こばとさん

  • 26歳
  • 茨城県在住
  • ゲイ活動歴3年目
  • 仕事は医療系
  • 2人兄妹の長男
  • カミングアウト:
    • 家族内では妹のみ
    • 友人は、一部の親しい人のみ

【幼少期】「ひとり」に慣れてしまった

幼い頃、祖父母が早くに亡くなったり、家族の親戚同士の仲も良くなかったりしたため、自分の家族以外の身近な人とふれあう機会がありませんでした。

また、他の子よりも発達が少し遅いということで、しばらく幼稚園以外の施設(注1)で過ごしていたため、途中から幼稚園に入った自分は、なかなか他の園児に溶け込めず、誰かと話したり遊んだりすることもうまくできずにいました。

僕

(注1)
「リトミック」という
発達を促すための教育を行う施設だそうです。

小学生の時も、後半は祖母の在宅介護の手伝いなどでほとんど友達とも遊べず、自宅の窓から遊びに出かける同級生の姿を、うらやましく見ていることが多かったです。誰かと関わるのを恐れて、自ら一人になろうとしていた部分もあったと思います。

友達もうまくできず、一人になることが多かった自分は、唯一好きだった「絵を描くこと」で、いつも孤独な心が救われていました。

こういったことがあり、昔から一人でいることに慣れてしまいました。その名残なのか、現在も一人でいることに安心感を抱くことがありますが、その中に寂しさのようなものを感じるようになりました。

【小・中学生①】自分のゲイ黎明期

自分は男性が好きなのか?」と初めて思ったのは、小学4年生。当時気になっていた男の子とたまたまハグをして、その時に“きゅん”と来てしまい、初めて男性に「恋心」みたいなものを抱きました。

女の子と付き合っていた時期もありましたが、関心が男性に移ってからは〈恋愛対象〉としての女性への興味がほぼなくなりました。

中学生になりバスケ部。そのバスケ部には2個上のとある男子の先輩(A先輩)がいました。A先輩は、カッコよくて、勉強も運動もできて、交友関係も広いという、自分から見れば完璧な人でした。A先輩には彼女もいて、いわゆる万人から「モテる」タイプの人でした。

A先輩を見かけた時から一目惚れし、そこから完全にゲイを自認しました。中学3年間はずっとA先輩に片思いをしていました。自分はA先輩に恋心を抱きながら、次第に「この人みたいになりたい」という憧れが強くなりました。

ある時、A先輩から「医師になる」という夢があることを聞きました。いつかこの人と同じ現場で働いている未来っていいな…。そういった思いが芽生え、やがてそれが今の仕事を目指した一番の理由になりました。こういう思いがあって今の自分があると考えると、『ゲイで良かったこともあるな』と思えます(笑)

【小・中学生②】男子と女子の性別の隔たり

自分は気持ち的に「男子」よりも「女子」のコミュニティに混じる方が楽でした。

そういったこともあり、昔から男の子が興味を持ちそうなこと(例えばサッカーや野球といったこと)よりも、女の子が好きそうなこと(例えばピアノやおままごとなど)に興味がありました。単純に、女子のコミュニティの中にいて感化されてしまい、自然とそういうことに興味を持つようになったのでしょう。また、生まれつき声も高く、気持ちよく声が出るという理由で、よく女性ボーカルの歌を歌うことも多かったです。

僕が小中学生だった当時(今から十数年前)は、まだセクシャルマイノリティの考えも十分に普及しておらず、自分の性格や声も目立ってしまったのか、同級生から「オカマ」「キモい」「女々しい」など色々な悪口を言われました。時折、先生にも自分の女子っぽい性格のことについて、注意を受けたこともありました。『教育上、男子としては良くないこと』だったのだと思います。

そのようなことがあり、「ああ、自分って変なんだな」と思い始めましたが、自分への悪口もふざけて言われているようなものだったので、慣れて来てしまえば特に何も思いませんでした。

しかし、中学2年の頃、同じクラスの女子から、単純に「気持ち悪い」という理由でいじめを受けました。給食の時にグループを作るため、机をつけようとすれば離され、席も遠ざけられ、周囲の女子にも「気持ち悪い」と流布され始めました。とても陰湿でタチの悪いいじめで、ある時を境に自分のメンタルの限界が来ました。

ある日、自分は泣きながら両親にいじめのことを話しました。「よく話してくれたね」と、両親も泣きながら自分の訴えに耳を傾けていました。

後日、担任の先生が該当の生徒に指導したこともあり、いじめもぱったりとなくなりました。

この出来事が、自分が「普通じゃない」ということをより実感させました。そこから、いくらか「普通の男子」のようなものを装うよう努力を始めました。

【高校生】やっぱり自分はまわりの人とは違う

高校生になると、いくらか考えの似た人どうしが集まるので、自分の「普通じゃない」部分=「個性」という考えを持つ人に多く出会うことができました。

中学よりも精神的にはかなり楽になりましたが、自分の「恋愛」とどう向き合うかが分かりませんでした。

周りの男子が、好きな異性のことを話しているのに、自分は気になる同性の子を想像している…『これは明らかに異常だ』と思いつつ、「自分は同性が好きだ」と、周囲にカミングアウトができませんでした。

この当時は、『自分がゲイじゃなくて、バイセクシャルだ』と、女性も恋愛対象に入るよう、心の中でセクシャリティを無理やり誤魔化していました。『女性も恋愛対象に入る』と思えばいくらか気が楽になりました。男性しか好きになれない自分を受け入れることが難しかったのだと思います。

勿論、何度かカミングアウトをしようと考えましたが、それにより「男が好きなんて気持ち悪い」「近寄るな」と同級生から拒絶されることを想像したら怖くなってしまい、結局仲の良い男子友達にも言えずじまいでした。

高校時代は、そんな気持ちを抑圧するように、みんなから好かれる人間になろうと気張っていたのでしょう。

『みんなが普通に異性に関心を持ち、恋愛をすることを、遠くから見守る存在でいよう』と、勝手にそんなことを思うようになりました。自分のことよりも、他の人のために。

自分のことを考えるよりも誰かのために動いていた方が、自分のセクシャリティや恋愛に対する悩みを上手い具合に昇華させることができました。

当時、生徒会長を務めたり、他の人があまりやりたがらないことを積極的にしていたりしました。それらも、こんな気持ちから来た結果の行動でした。

けれども、根本的なことは変わらず。

やっぱり、自分はまわりのとは違う。

そんな気持ちを抱えたまま、大学生になりました。

【大学生】ある人との出会い

大学生になると、周囲の恋愛事情も具体性を帯びてきて、飲み会などで『誰と誰が付き合って、こういう関係になっている』的な恋愛話に混じるのが本当に苦痛でした。

「好きなタイプは?」「気になっている人いないの?」など恋愛についてのテンプレート的な質問が来たときは、とっさに「女優で例えると…」「うーん、○○さんかな?」といったように苦し紛れに返していたことが多かったです。

大学最終学年になり、少しずつ、自分のセクシャリティを打ち明けることができるようになりました。それは、当時のバイト先(居酒屋)で出会ったとある芸人(Bさん)の存在がありました。

初めてBさんとお会いした日、Bさんは友人と一緒にテーブル席に座っていたのですが、洗い物をしている自分にやたらと視線を向けているのに気づきました。目が合うと、Bさんのほうから話しかけて来ました。なぜかはよく分かりませんでしたが、自分のことを気に入ったらしく、Bさんが帰る際、SNSでつながり、その後、メッセージのやりとりをしました。やり取りの中で、「彼氏はいないの?」と、いきなりストレートに聞いてきたので、最初は少し動揺しました。

その後、「俺にもチャンスあるかな?」と聞かれて、あ、この人なら話しても大丈夫そう、と思い、初めて自分が【男性が好きであること】を告白できました。後で聞いてみると、Bさんはバイセクシャルの方で、初めて会った時から自分がゲイorバイセクシャルっぽいなと思ったそうです。確かに自分がそう見られることは昔からありましたが、こういったアプローチは初めてだったので、不思議と『ゲイであることを打ち明けたい!』と思えました。

生まれて初めて誰かに自分のセクシャリティをしっかり打ち明けられて、気持ちが舞い上がってしまったのでしょう…自分は、この時の気持ちを「好き」という気持ちと勘違いしてしまいました。Bさんに、勝手に好意を抱き、お恥ずかしながら、Bさんと「付き合っている」と勘違いをしてしまったのです。

その後、何度かやりとりが続き、実際にBさんのところへ会いに行ったことも何回かありました。

ただ、Bさんは芸人。仕事も忙しく、なかなか連絡が取れませんでした。結局、相手の方が自分のことを面倒に思ってしまい、その後連絡もほぼ来なくなりました。

変なふうに関係が終わってしまいましたが、今思えばこの出来事があったから、こうして自分のセクシャリティを周囲に話せるようになりました。

この頃からようやく周囲へカミングアウトするようになりましたが、『これまでの自分の心のうちにあるものをいい加減外に出したい』という思いが高じた結果でした。

カミングアウトした人は、「そうなんだ」といった感じですんなり受け入れてくれた人もいれば、男子からはやはり、同性が好きな男子が身近にいるということに少なからず抵抗を感じた人もいたようで、快く思っていない人もいました。

知人に勧められ、セクシャリティに関わる相談で、大学が行っているカウンセリングにも行ったことがあります。自分の中にある、これまで抱えてきた「ゲイであること」へのもやもやを解消したい、そういう思いを持っていったのですが、いざ言葉で伝えようとすると上手く言葉にできず、カウンセラーの人も自分の伝えたいことを上手くくみ取ることが難しく、結局根本的な解決まで至りませんでした。

今思えば『“ゲイ”として誰かと出会いたい・付き合いたい』のに付き合えない、どうすれば良いかわからない。そういったフラストレーションがたまっていき、それが「もやもや」として現れたのかもしれません。

大学を卒業して社会人になってからも、自分がゲイであることの、ある種の“もやもや”は取れないままでした。

大学卒業後の「社会人〜現在」については、後編で!

僕

皆さんはこばとさんの人生から
どんなことを感じましたか?

ブログ管理人である僕はこれまで『僕よりも辛い境遇にある人はいない』と思っていました。しかし、こばとさんの人生について知ることで『黙っているだけで、皆それぞれで苦労して生きているんだ…』ということがわかりました。

特にセクシャリティの悩みは誰かに相談することが難しいので、尚更溜め込んでしまいがちになりますよね。だからこそ他の人の人生観について知ることで、自分の人生のヒントになるものがあると僕は思っています。

この考え方に賛同してくださったこばとさんに心から感謝しています。

次回の【後編】では、こばとさんの大学卒業後から現在に至る価値観について紹介していきます!

僕

こばとさん、後編も
よろしくお願いします!

こばとさん
こばとさん

みなさん是非後編も
読んでください!

コメント

タイトルとURLをコピーしました