みなさんは「LGBTQ」という言葉をご存知でしょうか?
LGBTは知っているけど
最後のQって何?
聞いたことはあるけど、よくわからない
そもそもLGBTって何だ…
そんな反応をよく聞きます。
今回の記事ではLGBTとLGBTQについて解説します!
当事者のことを知ってもらうきっかけになってほしいです!
LGBTとは?
まずはLGBTから説明していきます!
LGBTは、いわゆるセクシャルマイノリティを表していて、4つの言葉の頭文字をとっています。
きっとどれも聞いたことがあると思います!
そして異性愛者の人のことを「ストレート」と呼ばれています!
ゲイの人たちはストレートの男性を
「ノンケ」とも呼んだりします。
LGBTという言葉だけだとわかりにくいのですが、LGBTは大きく2つに分類されます!
- LGB:性的指向
- T:性自認
だから何?
って思う人もいるかもしれません。笑
しかしこの言葉の違いが大事だと僕は思うのです!
僕たちが普段の書類などで書く性別は「生物学的性別」です。
ストレートの方々は「生物学的性別」と「性自認」が一致しており、「性的指向」が異性ですよね。
セクシャルマジョリティが異性愛とされ、多くの人はこの3つの性別について考える機会はあまりないため、この3点に違和感を感じることはあまりないと思います。
ここからはトランスジェンダーを例に挙げて考えてみましょう!
トランスジェンダーは大きく分けて2つあります。
MtFの人のことをよく知らない人に
MtFも、要はゲイ・同性愛でしょ?
ゲイ | MtF | |
生物学的性 | 男 | 男 |
性的指向 | 男 | 男 |
性自認 | 男 | 女 |
と何度か言われたことがあるので、ゲイの人とMtFの人を比較した表を書きました!
確かにほぼ一緒なんですが、性自認が違うと価値観がかなり変わってくるので、全然違います!!(語彙力)
また上の表でのMtFは「性的指向がストレート」で書いていますが
MtF(ストレート) | MtF(レズビアン) | MtF(バイ) | |
生物学的性 | 男 | 男 | 男 |
性的指向 | 男 | 女 | 男・女 |
性自認 | 女 | 女 | 女 |
このようにセクシャリティの幅がかなり広いのです。
「LGBT」と一言でまとめられがちですが、実際は「LGB」と「T」の2つの要素があり、全く別々のものを表現しています。
でもきっと
そういう人ってごく一部でしょ?
どうでもいいんじゃない?
と思わずに、「多様性を知る」ということが重要だと僕は思います。
性別は男か女かで考えられがちだけど
そもそも性別の要素が3つあって
更にその中が細分化されているんです。
また全てのセクシャリティに共通して言えることは「人によって自覚したタイミングが違う」という点です。
物心ついたことから違和感を抱いている人もいれば成長していくにつれて徐々に違和感を感じる人もいます。
LGBTQとは?
上で説明した「LGBT」の最後の部分に「Q」が付きましたね!
LGBTQを検索すると、
LGBTQ
コトバンク「LGBTQとは」より引用
レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー(生まれた性と異なる性で生きる人)、クエスチョニング(性自認や性的指向を定めない人)の頭文字をとっている。Qは性的少数者の総称を表す「クィア」という意味でも使われている。
Qは「クエスチョニング」と「クィア」、2つの意味を持っています!
この説明だとわかりにくい気がするのですが、僕は「自分の性自認や性的指向がよくわからない人」という説明のほうが適切だと思います。
きっと多くの人は自分の性に疑問を抱くことは、あまりないと思います。
しかし人によっては自分の性に違和感を感じるけど、自分の性を断定するのができない人がいます。
こういう人のことを「クエスチョニング」と呼ばれます。
若いころの僕は
セクシャリティを断定できなかったから
このクエスチョニングに分類されますね。
そしてもう一方のクィア(queer)は、なかなか馴染のない言葉ですよね。
僕はLGBTQという言葉を知るまで、queerという単語を知りませんでした。笑
queer
Weblio「queer」より引用
風変わりな、妙な、変な、疑わしい、いかがわしい、怪しい、気分が悪い、ふらふらする、頭が変で、気が狂って
単語の意味自体は、良い意味ではないですね。笑
1980年代のエイズ禍の時代、政府の無策によって何万人、何十万人ものゲイ・バイセクシュアル男性たちがなすすべもなく亡くなっていくなかで、レズビアンやトランスジェンダーも一緒になって立ち上がり、ACT UPなどの抗議運動がアメリカや欧州で起こり、そうしたエイズ・アクティヴィズムから、クィア・アクティヴィズムが派生しました。黙っていては、殺される(「沈黙は死」)。これまでのような穏健なやりかたではだめだ。セクシュアルマイノリティが一致団結し、声を上げ、闘っていかなければ。そんなクィア・アクティヴィズムの合言葉は「私たちはここにいるし、私たちはクィアなのよ、それに慣れることね」でした(異性愛者の規範に無理に自分を合わせようとしたり、隠したりするのではなく、異性愛者が理解できないようなセクシュアリティを生きているけどそれがどうした?と、ある意味、開き直り、ポジティブに表現していくスタンスです)
OUT JAPAN「クィアとは」より引用
このような歴史的背景から、クィアはセクシャルマイノリティの総称として使われてきたようです。
またその他にもセクシャルマイノリティの総称として「LGBT+」「LGBTs」「LGBTQIA」などの呼び方もありますので、その意味も引用で載せておきます!
[+][s]:「LGBTQ」以外にもさまざまなセクシュアリティが存在するという意味。
NOISEより引用
[I]:「インターセクシュアル(Intersexual)」の頭文字。性分化疾患のこと。胎内での性分化が一般的な形と異なり、典型的に進まない状態を指します。
[A]:「アセクシュアル(Asexual)」の頭文字。性愛感情を持たない人々のこと。
Xジェンダーとは?
ここでこういう疑問が生まれます。
ばんくんが言うXジェンダーと
さっきのクエスチョニングって何が違うの?
もしかして同じこと?
まずはXジェンダーについて、こちらの記事でまとめています!
Xジェンダーは「性自認が男性とも女性とも断定できない人」
クエスチョニングは「自分の性を断定できない人」
つまり
Xジェンダーは「性自認が男性か女性か断定できないことがわかっている人」
クエスチョニングは「自分の性がわからない人」
の違いです!!
微妙なニュアンスなので
説明しにくいんです。笑
自分のまわりには当事者が全然いない?
僕たち当事者は、自分のセクシャリティを隠して生活している人がほとんどです。
そのため非当事者の方々からすると
俺のまわりには当事者の人全然いないよ!
と思うかもしれません。
そうやって思っている人のまわりにも必ず当事者の人はいると断言できます。
しかもそういう考え方を持っている人がいると、当事者としてはカミングアウトしずらいです。
そうやって思われていると
僕は一緒にいて自分を否定されている感覚を
抱いてしまうので
少し距離を置いてしまします。
ではなぜ隠して生活しているんでしょうか?
この答えは人によって様々だと思います。
僕の場合は「異性愛が当たり前」という考え方が一般的だと感じ、言いにくいと感じてしまいます。
飲み会などに参加すると
お前彼女いないの?
そろそろ結婚について考えたら?
などと言われることが多く、もうめんどくさいんです。笑
また若い頃は「考え方が皆と違う」ことに対する劣等感が強かったということもあり、自分のセクシャリティを隠していました。
当事者の中でも、昔(=若い頃)からオープンに生きている人もいます。
こういう人がいることによって、
「LGBTの人たちは皆オープンに生きている」
「だから僕のまわりには全然いないと思っていた」
と思われがちですが、そんなことは全然なくて、カミングアウトのレベルは人によって様々です。
歳をとっても家族や親しい友人にすらカミングアウトしていない人はたくさんいます。
勇気を出して話したところで理解してくれる保証なんてどこにもない。
そう考えると無理にストレスを背負って話して
理解されなくて関係を壊してしまうくらいなら
今のままでいいや。
歳を重ねれば重ねるほど、カミングアウトするハードルって高いくなるように感じます。
だからこのような考え方になってしまう当事者の気持ちは、僕はとても共感できます。
LGBT当事者に対して、どのように接したらいいの?
「LGBTの人たちにどうやって接すればいいのだろうか」という疑問が生まれるでしょう。
答えは、
普通に接してください!笑
変わった人なんだ~
普通の人とは違う価値観なんだな~
という考え方は捨ててほしいです!
同じ社会の中で
同じように生活している
同じ人間なんです。
すべての対象において全く同じ価値観を持っている人っていますか?
多分いないと思います。
LGBT当事者はその価値観が性別に関して多数派の人とは少し違うだけ。
その価値観や考え方が違うだけだけなんです。
そうやって考えると少し身近に感じてもらえませんかね?笑
最近は「LGBTアライ」というLGBTに理解ある方々が少しずつ増えてきました。
LGBTに対する理解が少しでも深まっていくこと、そしてLGBT当事者がもっとオープンに生活できる社会になることを、心の底から願っています!
コメント